イベントディレクター必見!ネットワーキングのすすめ
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イベントディレクターは何をする仕事?
皆さんは、イベントディレクターという仕事を知っていますか?
イベントディレクターとは、イベント当日の現場を取り仕切る指揮役のこと。イベントの内容に応じて業務を整理してスケジュールを組み、スタッフに適切な指示を出してイベントを滞りなく進行させるのが、イベントディレクターの役割です。
ちなみに、よく似た仕事にイベントプロデューサーがありますが、その役割はイベントの総合責任者として企画立案から予算管理、マーケティング戦略の作成など、全体の統括を行うもので、イベントを実行するイベントディレクターとは仕事の内容は異なります。
イベントディレクターの具体的な仕事内容はイベントによって異なりますが、主に以下のような仕事を担当するケースが一般的です。
【イベントディレクターの主な仕事】
企画されたイベント内容をイベント当日に実施するための仕切り全般
スタッフへの指示、管理
物品管理
スケジュールの進行管理
ゲストの対応
参加者や関係者の安全確保
会場の安全確保
クレームへの対応など
一口に「イベント」と言っても、その趣旨や内容、参加者の人数・属性などはイベントによって異なります。また、天候や交通機関の乱れ、突発的な事故やハプニングによって予定通りに進行できないことも珍しくなく、常にマニュアルどおりにはいかないところがイベントディレクターの大変さでもあり、腕の見せどころでもあります。どんなに企画が良くても、準備や当日の進行に何らかの問題が生じると、それまでの苦労は水の泡に。その意味でイベント当日を取り仕切るイベントディレクターは非常に重い責任を担っていることになります。
イベントディレクターに「ネットワーキング」が必要な理由
では、イベントディレクターとして活躍するには具体的にどのようなスキルが求められるのでしょうか?
イベントの指揮役であるイベントディレクターには、イベントの趣旨を理解する力、スタッフをゴール(イベントの成功)に導くコミュニケーション力やリーダーシップ、イレギュラーな事態への柔軟な対応力など、実に様々な能力が求められます。したがって、イベントディレクターには、何かの専門領域に突出して長けている「スペシャリスト」よりも、イベントに関わる幅広い領域への知識や理解があり、部署や役割を横断して対応する力のある「ジェネラリスト」のほうが、向いているとされています。
【イベントディレクターに求められる主なスキル】
クライアント、業者、参加者とのコミュニケーション力
イベントの趣旨を理解する力
スタッフに的確な指示を出す力
トラブルを防ぐ先読み力
臨機応変な対応力
スタッフのモチベーションを高めるリーダーシップ
そして、これらのスキル以外に、イベントディレクターとして活躍するのに欠かせないのが、「ネットワーキング」、つまり人脈づくりです。上質なネットワークづくりはイベントディレクターにとって成長するチャンスとなるものです。その理由を説明します。
仕事やスタッフを紹介してもらいやすい
イベントディレクターの仕事は実績がものを言うので、いわゆる求人広告などで募集されることは少なく、業界内の紹介で決まることが多いため、ネットワークが広ければ広いほど、仕事を紹介してもらえる可能性が広がります。イベント会社のディレクター(社員)と人間関係を作っておくことも大切ですが、フリーランス同士のつながりも同じくらい重要です。彼らの持っている案件やネットワークにつながることができる可能性もあり、彼らの知見が気づきを与えてくれるかもしれません。
また、普段生活していると会えないような業界や分野の人を紹介され、それが新たな仕事や出会いにつながることも珍しくありません。
情報収集ができる
イベントにもトレンドがあり、クライアントや参加者が求めるイベントのスタイルや内容は時代とともに変化しています。例えば最近は企業主催のイベントでは環境問題やSDGs、多様性などへの配慮が求められることが多くなっています。こういったトレンドを敏感にキャッチしてイベントの現場で実践できるかどうかも、イベントディレクターの実力の一つ。日ごろから幅広い分野にアンテナを張って情報収集をしておきましょう。そのためには、常にネットワークを広げることを意識し、イベント業界はもちろん幅広い業界の人たちと情報交換できる機会をもっておくことが大切です。
困ったときに助け合える
ネットワークを広げておくと、困ったとき・悩んだときに相談できる相手も増やせます。例えば急にイベントディレクターの紹介を頼まれたときや、特殊な技術を持った人が必要になったとき、ゼロから自分で探すよりも、ネットワークで知り合った人に相談すれば、迅速に良質な人材を紹介してもらえる可能性があります。大型イベントでは、何人ものディレクターが関わることになります。その場合、ディレクター同士の協力がイベントの成功には欠かせません。日ごろから人間関係ができていると、仕事が円滑に進むので、良い関係を築くことができるよう日頃から意識しておきましょう。
リソースを共有できる
ネットワーク内の人とリソースを共有することもできます。ここでいうリソースとは、人脈や経験など目に見えないものも含まれます。ネットワーク内のメンバーと信頼関係を培うことで、そういったリソースが共有でき、自分のビジネスに役立てられます。
自身のブランド価値が上がる
「周りの人を見たら、その人がどんな人かがわかる」と言われるように、ビジネスの場面ではネットワークが自分自身のブランド価値の向上につながることがあります。確かな業績がある人とネットワークができれば、「あの人の知り合いなら間違いない」という理由で仕事や人を紹介してもらえたりする可能性が高くなります。
自分自身のモチベーションを高めることができる
業界を問わず自分よりも秀でた面を持っている人や、精力的に活動している人との交流は、大変良い刺激になります。「あんなふうになりたい」、「私もがんばろう」と思わせてくれる仲間や先輩と過ごすことで自分自身のモチベーションもUPし、仕事や勉強により精力的に取り組むことができるようになるはずです。
ネットワーキング活動で仲間を集めよう!
ここまで見て来たとおり、ネットワークを広げておくと、イベントディレクターとして仕事をする上でたくさんのメリットを受けることができます。では、どうすればネットワークを広げることができるのでしょうか?「特に意識しなくても、仕事をしていれば自然に人脈が広がるのでは?」と思いがちですが、残念ながらそうとも限りません。気が付くといつも同じクライアント、いつも同じ仲間とばかり仕事をしてしまい、「新しい出会いがない」という人も少なくないはずです。人脈を広げるには、自分自身が意識してアクションを起こし、新たな出会いの場に身を投じる必要があります。少しアンテナを張れば、勉強会や講演会、ビジネス交流会などの情報はすぐに手に入るはず。最近はネットワーキングに適した便利なオンラインツールがたくさん登場しています。オンライン、オフラインの両面からネットワーキングを始めましょう。
気軽に始められる「オンラインネットワーキング」
時間や場所の制約を超えて、世界中の人とつながることができるのがオンラインの魅力です。自分のスタイルに合うツールを見つけて、オンラインでのネットワーキングに挑戦してみましょう。
1.オンラインイベントに参加する
まったく新しい出会いを探すなら、オンラインサロンやオンライン交流会、オンラインカンファレンスがおすすめ。あえて知り合いのいない会に参加することで、予想もしなかった未知の分野で活躍する人との出会いが広がる可能性があります。特定の分野のことを深く知りたい・特定の分野の人とネットワークを広げたいという場合は、明確にテーマが決まっているイベントに参加してみましょう。事前に参加者を確認して、知り合いになりたい人をチェックして参加すると良いでしょう。
2.ウェビナーを受講する
オンライン上で受けられるセミナー「ウェビナー」の受講もおすすめです。なかなかリアルには受講できない人気講師のセミナーもオンラインでは受けられる可能性があります。また、距離の制約も受けないので、海外の講師や企業によるウェビナーも気軽に受講が可能です。受講後には講師にメールやダイレクトメッセージを送ることで、交流を深められるかもしれません。また、同じ領域に興味をもつ志の高い仲間と知り合える可能性もあります。
3.SNSを活用する
TwitterやFacebookなどのSNSは、気になる企業やビジネスパーソンと気軽につながることができる便利なツールです。フォローして発信を受け取るだけでなく、相手の投稿にコメントしたりシェアすることも可能。そういったSNS上のやり取りがきっかけで、意見交換やリアルな場での出会いのチャンスを得られるかもしれません。
4.LinkedInに参加する
LinkedInはビジネスに特化したSNSです。登録は原則として実名で行われ、プロフィールやビジネススキル、プロフィールが細かく公開されるのが特徴です。最近の実績や成果、受賞歴などはしっかり更新し、精力的に活動していることをアピールしましょう。また、気になる企業やビジネスパーソンをフォローして、情報収集に使うのもおすすめです。
「場」を共有するオフラインネットワーキング
もちろん、オンラインだけでなくオフラインでのネットワーキングも大切です。オフラインの場合、実際に会場に足を運ぶ必要があるので、時間と場所の制約は受けますが、一緒に「場」を共有することで一体感が生まれやすいというメリットがあります。
オフラインネットワーキングの例としては、ライブ・エンターテイメントEXPOとイベント総合EXPOの2展から構成される総合展示会のLiveNTや日本イベント協会が開催する会員向けの交流会・JEVAサロンなどがあります。
オンラインよりも相手に話しかけやすく、会話が弾みやすいのも特長です。また、オフラインの場合、セミナーやカンファレンスなどが終わった後に懇親会があったり、そのまま2次会として気の合う者同士食事に行くこともでき、オンラインよりも早く親交を深めやすい面もあります。
ネットワーキング活動、より良い成果を上げるには?
せっかくネットワーキング活動を始めたのなら、一定の成果を手に入れたいもの。「一度会って終わり」にならず、良好な関係を築いて長続きさせるには、次のような点に留意してみてください。
事前準備はしっかりと!
オンライン・オフラインに関わらず、ネットワーキングの場では、自己紹介タイムが設けられていることが珍しくありません。自己紹介は長すぎるのも短すぎるのも考えものです。1分程度で、自分自身の仕事や興味関心をコンパクトに伝えられる自己紹介を考えてから臨むようにしましょう。また、他の参加者リストがあらかじめわかっている場合は、インターネットやSNSなどで相手の基本情報を調べておき、共通の話題をいくつか用意してから話しかけるとよいでしょう。
躊躇なく話しかけよう!
ネットワーキングの場に参加しているということは、相手もあなたと同じように人脈を広げたいという気持ちを持っているはずです。お互いのアクションが無駄にならないように、まずは気になる参加者に話しかけてみましょう。話しかける際には「趣味は何ですか?」、「ご出身はどこですか?」などと質問をして、共通の話題を見つけましょう。共通の話題が見つかると緊張がほぐれて会話が弾みやすくなります。
聞き役に徹する
自己紹介である程度の自己アピールができたら、自分からの発信は控えめにして、聞き役に徹しましょう。人は誰しも、自分の話を聞いてくれる相手に好感を持つものです。相手の話にしっかり耳を傾けて「あなたに関心があります」という気持ちを態度で示し、相手の興味関心や仕事ぶり、人柄などのアウトラインをつかみましょう。
アフターフォローもしっかりと!
ネットワーキングの成否は、アフターフォローで決まると言っても過言ではありません。ネットワーキングの時間が終わったら、なるべく時間を置かずにメールやSNSでお礼のメッセージを送り、「関係を続けたい」という気持ちをアピールしましょう。興味のある相手なら、次回のアポイントをお願いしてみると良いでしょう。なるべく当日か、その翌日にはコンタクトを取るのがおすすめです。
定期的に連絡を取る
ネットワーキングでの出会いのすべてが、すぐに仕事につながるとは限りません。場合によっては、最初の出会いから何年もたってから、ちょっとしたきっかけでビジネスに発展することもあります。その可能性を無駄にしないためには、「太く短く」ではなく「細く長く」つながり続けることが大切です。誕生日や記念日、クリスマスなどに簡単なメッセージを送るのでも良いですし、「最近はいかがですか?」と定期的にご機嫌伺いのメールを送るのもおすすめです。せっかくの関係が途切れてしまわないように、こちらからアクションを起こしましょう。
人間関係は「Give&Take」が基本
ネットワーキングで知り合った人にも、常に感謝の気持ちと敬意をもって接するようにしましょう。どんな相手でも、「してもらって当たり前」という態度はNGです。人や仕事を紹介してもらったときはもちろん、何かをしてもらったときは必ず「ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝え、どんな小さなことでも良いので、何か気持ちのこもったお礼をしましょう。また、相手から何かを相談されるなど協力を求められたときは、必ず誠実な対応を心がけましょう。どちらか一方がGiveするだけの関係は、長続きしないものです。
まとめ
イベントディレクターはイベント当日の現場を取り仕切る指揮役で、イベントを滞りなく進行させるのが役割。
イベントディレクターとして活躍するのに欠かせないのが、「ネットワーキング」。上質なネットワークを作ることは、仕事につながるだけでなく、イベントディレクターとして成長するチャンスとなる。
ネットワーキングには時間や場所の制約を超えて世界中とつながれるオンラインネットワーキングとオフラインネットワーキングがある。オンラインネットワーキングにはイベントへの参加、ウェビナーの受講、SNSやLinkedInの活用などの方法がある。
ネットワーキング活動でより良い成果をあげるには、留意すべき点がいくつかあるが、その成否はアフターフォローで決まる。時間を置かずに、関係を続けたい気持ちをアピールしよう。

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