
これは知っていて損はなし!職務経歴書の書き方
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職務経歴書とは?
派遣や転職、フリーランスで働く場合に、履歴書と並んで必須になるのが職務経歴書です。
職務経歴書とは、これまでの業務経験やスキルを記載した書類のことで、多くの企業が職務経歴書を参考に、応募者と業務内容の適性などを検討します。採用担当者は、応募者が知識や経験をもとに具体的に何をやってきたのか、自社の募集ポジションにてどのように活躍してもらえるかどうかの可能性をみています。
それだけに自身の職歴が、誰が見てもわかりやすく記載されていることが大切です。
職務経歴書の基本
まずは職務経歴書作成の基本を押さえておきましょう。
◎職務経歴書は手書きではなく、パソコンでの作成がおすすめ
職務経歴書の作成は手書きでも可能ですが、パソコンでの作成がおすすめです。その理由のひとつとして読みやすさが挙げられます。手書きの場合は文字が整っていないと採用担当者に読みづらい印象を与えてしまう可能性があります。パソコンで作成する場合は、フォントサイズはレイアウト調整ができ、読みやすい形に修正することが可能です。
また、エントリーがWebからだった場合、職務経歴書をデータで送らなければならないこともあります。特に注意したいのが、手書きの職務経歴書を撮影してデータ化をしたものや、過去に登録した派遣先や仕事紹介サイトの経歴部分のスクリーンショット(スクショ)についてです。影が入って見づらくなっていないか、日付が古く明らかに他社サイトのスクショとわかるものを使い回していないかなど、採用担当者が受け取った際の印象を送る前に考えてみましょう。パソコンを使う業務の転職を検討している場合はなおのこと、きちんと体裁を整えることで最低限のパソコンのスキルがあることを伝えたいものです。
<NG例>
・手書きの職務経歴書を撮影
・過去に入力した登録先の経歴部分をスクリーンショット
・メールに直接入力(ベタ打ち)
◎職務経歴書はA4用紙3枚以内
職務経歴書は「簡潔にわかりやすく」が基本。A4用紙1~2枚、多くても3枚程度にまとめましょう。
厚生労働省のサイトにて、職務経歴書のテンプレートや記入例を無料配布していますので、それらを参考にし、必要であれば、自分用にカスタマイズして作成します。
◎職務経歴書は、応募先に合わせて随時微調整を
職務経歴書を毎回、イチから作り直さなくても大丈夫ですが、少なくとも作成年が数年前など古い日付のままにはせず、提出日のものに変更しておきます。
また、職務経歴書は応募先の企業の業務との親和性をアピールするものですから、応募先企業や業務内容によっては、一番にアピールしたい経験が異なる可能性があります。応募先の募集内容に合わせ、最も強調したい業務2~3つの内容を手厚く記載し、ほかは簡潔にするなどメリハリをつけると、応募先企業が期待する人材像をアピールできます。
職務経歴書をつくるときのポイント
職務経歴書の項目は、どのフォーマットもほぼ同じです。そのなかから自身の経歴をアピールできるよう、それぞれの項目について、応募先企業の募集内容に合致する点を意識して記載します。
◎基本項目
職務経歴書の基本項目は下記の通り。特にポイントとなるのが、「就業先ごとの職務経歴」と「スキル・資格情報」です。もちろん「自己PR」も忘れずに入れておきたいところです。
職務要約
職務経歴を並べるのではなく、キャリアの概要を簡潔な文章でまとめます。職務経歴の項目で見てもらいたい箇所をキーワードにして盛り込むと効果的。200~300文字程度に収まるようにしましょう。
職務経歴
2社以上の経験がある場合は就業先ごとに記載します。ない場合は、業務経歴を記載し、同じ就業先内で異動により複数の部署を経験している場合は、部署ごとに記載しましょう。
スキル・資格情報
ただ全部書けばよいというものではなく、応募先業務に関連するものをピックアップし関連度が高いものから順に記載するのが効果的です。現場管理系ならプロジェクトリーダー経験や店長経験、パソコン系なら扱えるソフトウエア(Word、Excelはマクロなども、CAD、Photoshop、その他専門ツール、特殊なOSなど)などを記載します。
自己PR
応募先業務に関連するもの中から、スキルなどで未記載のもの、またはよりアピールしたいスキルや経験を記載しまう。具体的な数字などを用いて100~200文字程度でまとめます。
◎職歴は就業先ごと、時系列順に記載
人事や採用担当者は職歴欄に記載された内容から「いつ・どこで・何をしたか」を見ています。
職歴は就業先ごと、派遣の場合は派遣元ではなく派遣先ごとに記載します。
記載順は、①編年体、②逆編年体、③キャリア形式の3パターンがあります。基本的には①か②で書きましょう。
記載順
編年体
古い職歴から時系列に記載する形。職歴が少なく、職歴部分が1枚に収まる場合にオススメ。逆編年体
新しい職歴から時系列に記載する形。職歴数が多く長くなる方や、希望しているお仕事に近い経歴が直近にある場合にオススメ。キャリア形式
職種ごとや業務内容ごとにカテゴリー分けして記載する形。専門性の高い職種にオススメ。たとえば、プログラマーの場合、開発プロジェクト単位で経験を記載するなど、技術職や専門性の高い職種の方がアピールする場合に向いています。具体的には「使用したプログラミング言語やツール」「チーム規模」などの詳細を含めると良いでしょう。
通訳翻訳の場合、フリーランス期間もある方は特に携わったプロジェクトや業務、通訳翻訳の分野、通訳の種類などを記載。実績は数値で記入すると良いでしょう。
ポイント
職歴は、就業先ごとに記載
記載順は、時系列順or逆時系列順が読みやすい
職歴ごとに記載する項目
職歴ごとに盛り込みたい項目は、大きく7点。職歴が多くなる場合は、応募先の業務内容に合致するものを優先して記載します。
職歴に入れる項目
就業期間
開始年月~終了年月。和暦または西暦のどちらかで統一。就業先企業名
派遣の場合は派遣先。派遣会社は、「派遣元」として記載。業種・取り扱い商材
専門的で一般的でない場合も、業界外の人が見てわかりやすい表現に。業界用語、社内用語に注意。雇用形態
正社員の場合は記載せず、正社員以外を( )書きで記載。所属部門
名称を覚えていない、部門名ではわかりにくい場合は、"○○を扱うチーム"などでも可。職種
営業職、経理職、営業事務職、一般事務職など。業務内容
業務内容を具体的に記載。数字なども盛り込み、箇条書きで簡潔に。
業務内容は箇条書きですっきり見せる
業務内容は見やすい箇条書きにし、数字などを用いながら簡潔に書くだけで印象がまったく変わります。
文章で書かれると「読まなければならない」ため、わかりにくく感じてしまいます。職歴が多い人は特に、簡潔にしましょう。例えば、営業職の方が売上達成の成果をアピールしたい際は、単に「営業職を担当」と書くに留めず、
・売上目標を120%達成(2023年度)
・チームメンバー10名を管理し、プロジェクト完遂
・月間報告書の作成および分析(PowerPointを使用)
など、何を業務として担っていたかアピールすると良いでしょう。
意外に大切なのが、営業事務なら「何を扱っていたか」、通訳なら「会議の種類や規模」、翻訳なら「ドキュメントの種類とボリューム」といった情報です。こういった業務内容のちょっとした違いは、業務手順や難易度に影響します。この情報が入っていると、人事担当者は入社後の業務との相性を考慮しやすくなり、ミスマッチが起こりにくくなります。
ポイント
基本は箇条書き。関係のある作業は同じ行に
業務内容は「請求書処理」「営業資料作成」「電話対応」「スケジュール調整」など具体的に
何に関して(商材など扱うもの)、誰と連携しながら、何をしていたかも記載
成果は、規模感や数字、役職なども入れる
職務経歴書 業務内容の見本例
×の例
営業事務
▲の例
果物を扱う部門で、営業事務を担当
・受発注、納期管理、請求書発行、売上管理、伝票処理、データ入力、備品管理、スケジュール調整
◎の例
所属:営業第3課(果物を扱う部門)
職種:営業事務およびチームアシスタント
<営業事務>
・小口販売店からの受注、商品の発注業務(メール・FAX)
・納期管理、請求書発行(SAP)
・売上管理:マンスリーデータの入力および集計(Excel)
<チームアシスタント>
・チーム会議のアレンジ、会議資料準備
・部長のスケジュール管理
・部内の備品管理、発注
フリーランスの場合の職歴
フリーランスで単発の仕事を複数している場合、職務経歴書にフリーランス就業期間中の仕事をすべて記載する必要はありません。どの業界の、どのような仕事を主に請けていたかを、要約して書きます。
そして、職務経歴書とは別に、「実績表」を作成しましょう。
実績表には、請けた年月、取引先名、請けた内容、ボリュームを具体的に箇条書きで記載し、職務経歴書に別添するとスマートです。
ポイント
業界や分野、業務内容を取捨選択し、要約して記載
職務経歴書とは別に、「実績表」を作成し、別添で提出
退職理由
退職理由は職務経歴書に記載しなくてもよい場合がありますが、退職理由・転職理由は面談・面接でよく質問される項目です。記載しない場合でも、背景を含めて具体的に話せるよう準備をしておきましょう。
記載する場合は、正直にすべてを書く必要はありません。書き方、見せ方次第でポジティブにも、ネガティブにも捉えられてしまいやすいので、注意が必要です。たとえば、「給料に不満があり~」「勤務時間が長く、残業が多すぎたため」「上司と合わず~」などと端的に書くと、「とても神経質な人なのでは?」「協調性が低いのではないか?」といった印象を与えてしまうリスクがあります。
自己都合の場合
基本はポジティブな理由を書きましょう。退職理由が、応募先の業務内容や自身の人間性のアピールにつながる場合は、簡潔に記載します。「スキルアップのため」「新たな業界で挑戦するため」といった記載にすることで、積極的な姿勢を伝えられます。ポジティブな理由ではない、または話したくない場合は「一身上の都合により退職」で構いません。
ポジティブな退職理由例
・留学
・資格取得
・キャリアアップ/キャリアチェンジのため
・仕事の幅を広げるため
自己都合以外の理由
事業撤退や倒産など会社都合の場合や、夫の転勤に伴って退職した場合は、一言記載があるとわかりやすいでしょう。とくに、短期間しか在籍できずに退職となった場合は、本人の意志による退職でないことをアピールします。
なお、派遣の場合、短期の仕事や産休の代理などによる期間限定の仕事もあるため、その場合も記載しておくとよいでしょう。
スキルや自己PRは募集内容、応募理由に合わせる
何を記載してよいのかわからなくなりがちな「スキル・資格」「自己PR」ですが、基本は応募先企業の募集内容や、自身の応募理由に関連させた内容で記載します。また、業務範囲外の部門横断プロジェクトや、後輩育成といった経験は、ここでアピールしてもよいでしょう。
スキル・資格のポイント
PCスキルはソフトウエア名だけではなく、どの程度できるかがわかるように
例)PCスキル(Excel:表作成、四則演算、VLOOKUP関数、IF関数、グラフ)資格、とくにTOEIC などは取得年を忘れずに
例)TOEIC 850点(2024年)
自己PRのポイント
応募先の業務内容に合わせて、箇条書きで簡潔に
アピールしたい要素ごとに、項目を分ける
具体的な数字やエピソードがあれば記載
提出前のチェックは必須
職務経歴書が完成したら、最後に必ず読み直しのチェックをします。誤字脱字やささいなミスは、「仕事でもミスをするのでは?」と、印象を下げかねません。読みやすくきれいに作るのはもちろんですが、間違いのない職務経歴書を目指しましょう。
見直す場合は、少し時間をおいてからにすると、誤字脱字などのミスに気づきやすくなります。また、可能であればプリントアウトまたはPDF化して確認してみましょう。「文字が多すぎて読みにくくないか」「不要な改行はないか」といった、全体のバランスなどがチェックできます。デバイスを変えて確認するのもオススメです。特にスマートフォンや、小さめのタブレットなどで作成する人は、注意が必要です。改行位置が変わるだけで読みやすさに影響するため、提出先の担当者がどのようなデバイス環境で見るのかわからない点を考慮しながら確認しましょう。
「職務経歴書を作る仕事」だと思い、相手に自分のパフォーマンスを見てもらうつもりで作成するといいかもしれません。
まとめ
*職務経歴書は時として履歴書よりも、応募者を理解するための参考書類となる。魅力的な人材であることをアピールできる職務経歴書をつくり、書類選考を通過しよう。
見直したいチェックポイント
誤字脱字はないか?
就業年月日は合っているか?
和暦、西暦は統一されているか?
作成日が古いものではないか?
「だ・である調」「です・ます調」が混在していないか?
社内用語や専門用語が使われていないか?

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