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英文のビジネスメールは、日本語のビジネスメールと一部の作法が異なります。そのため、英文で顧客や取引先とやりとりする際は、英文での作法に従って文面を作成しなければなりません。
そこで本記事では、英文のビジネスメールの構成や例文を紹介しつつ、メールを作成する際に押さえておきたいポイントを解説します。
外資系企業や、海外との取引の多い企業への転職を考えている方はぜひ参考にしてください。
英文メールの構成と例文

英文メールが日本語のメールと大きく異なっている点は、結論を先に伝える点です。
日本語でビジネスメールを送る際は、「いつもお世話になっております」といった定型の挨拶から始まり、結論の前に背景や経緯などを述べることが多いですが、英文ではそのような前置きは不要です。
メールを読む相手の所要時間を尊重し、情報を簡潔に伝えます。
具体的には、英文のビジネスメールは以下のように構成されます。
英文メールの構成と例文
- 件名
- 宛名
- 自己紹介・挨拶
- 本題
- 締めくくり
- 結び
ここからは、各セクションで文面を作成する際のポイントを解説しつつ、実際に使える例文を紹介します。
件名
英文メールの件名は、以下のポイントを押さえて作成しましょう。
件名のポイント
- 単語の最初は大文字で表記する
- 日付や商品名など、具体的な情報を盛り込む
- 名詞形を用いて簡潔にまとめる
- 緊急性が高いものは冒頭にUrgent:(至急)やImportant:(重要)を記載する
件名の最初の一文字は、大文字で表記する決まりです。ただし、接続詞(and,orなど)や冠詞(about、theなど)、前置詞(in、forなど)は小文字で表記します。
また、一語だけの件名はスパムメールと誤解される可能性があるため、具体的な件名を記載しましょう。ただし、簡潔にまとめることが理想的です。多くとも6~8語程度を目安に、具体的かつ簡潔な件名を記載しましょう。
要件別の件名の例文は、以下をご覧ください。
件名の例文
| 初めまして、営業部のヤマダ レイコです | Introduction - Reiko Yamada in Sales |
| 4月25日のスケジュールの確認です | Schedule Confirmation for April 25th |
| 見積もり依頼 | Request for Estimate |
| No. 1234の注文について確認です | Order Confirmation for No. 1234 |
| アドバイスをいただきありがとうございます | Thank You for Your Advice |
| 至急:四半期のチーム報告書提出の最終リマインド | Urgent: Final reminder to file quarterly team reports |
宛名
宛名は、相手の名前がわからない場合や部署に宛てる場合、複数名に宛てる場合でも必ず記載します。
なお、アメリカ式では相手の名前のあとに「,」(カンマ)を付けますが、イギリス・欧州では「:」(コロン)を付けます。ここでは、アメリカ式を基準に例文を紹介します。
相手の名前がわかる場合
相手の名前がわかる場合は、以下にならい、性別・間柄によって宛名の表現を使い分けましょう。
宛名の例文(名前がわかる場合)
| 男性宛 | Dear Mr. ○○(相手の姓), |
| 女性宛 | Dear Ms. ○○(相手の姓), |
| 親しい間柄の相手宛 | Dear ○○(相手の名前), あるいは Hi ○○(相手の名前), |
かつては、女性への宛名は相手が既婚者の場合は「Mrs.」、未婚者なら「Miss.」と使い分けることが一般的でしたが、近年は婚姻の有無にかかわらず「Ms.」を使うことが定着しています。
また、複数人に宛てる場合は以下のように記載しましょう。
複数人への宛名の例文
| 2人宛 | Dear ○○(相手の名前①) and △△(相手の名前②), |
| 3人宛 | Dear ○○(相手の名前①), △△(相手の名前②) and □□(相手の名前③), |
Mr.あるいはMs.の記載や有無については、相手の性別やご自身との間柄に応じて適切なものを選択してください。
相手の名前がわからない場合・部署全体に宛てる場合
相手の名前がわからない場合は、相手の立場に応じて以下のように宛名を記載します。
宛名の例文(名前がわからない場合)
| ご担当者様: | To whom it may concern: |
| 最高責任者様 | Dear Chief Executive Officer, |
| 財務担当責任者様 | Dear Chief Financial Officer, |
| 営業部長様 | Dear Sales Manager, |
| 人事部長様 | Dear Director of HR, |
| 支店長様 | Dear Branch Manager, |
| 皆様へ | Dear all, |
| 皆さん、こんにちは | Hello everyone, |
また、部署全体にメールを送る場合は、「Dear+部署,」の形式で記載します。具体例は以下をご覧ください。
部署への宛名の例文
| 営業部の皆様 | Dear Sales Department, |
| マーケティング部の皆様 | Dear Marketing Department, |
| 商品開発部の皆様 | Dear Product Development Department, |
| 総務部の皆様 | Dear General Affairs Department, |
| カスタマーサービス部の皆様 | Dear Customer Service, |
自己紹介・挨拶
書き出しの自己紹介や挨拶は、簡潔にまとめましょう。初めてメールを送る場合は、自分の所属と名前をまず伝えます。
自己紹介の例文
| 私の名前は◯◯(氏名)で、△△(会社名)に勤務しています。 | My name is ◯◯ and I work at △△. |
| 私の名前は◯◯(氏名)で、△△(会社名)で□□(業務)を担当しています。 | My name is ◯◯ and I work in □□ at △△. |
連絡するのが初めてではない相手の場合、自己紹介は不要です。以下のように簡単な挨拶をひと言添えれば問題ありません。
挨拶の例文
| お変わりなくお過ごしでしょうか。 | I hope this e-mail finds you well. |
| お元気でしょうか。 | I hope you are well. |
| よい週末を過ごされましたか。 | I hope you had a good weekend. |
なお、受け取ったメールに返信する場合は、メールのお礼を記載します。
返信が遅れた場合は、その旨へのお詫びを添えましょう。
返信の際のお礼の例文
| ご連絡いただきありがとうございます。 | Thank you for contacting me. または Thank you for reaching out to me. |
| 迅速なお返事をありがとうございます。 | Thank you for your quick response. または Thank you for your prompt response. |
| 返信が遅くなり申し訳ございません。 | I am sorry for my late reply. または I apologize for the delayed response. |
本題
本題は、ご自身が相手に求めていることを簡潔に伝えることが鉄則です。理由を長々と述べたり、遠回しな表現を使ったりすると、相手に意図が伝わりにくくなってしまいます。
以下で、シチュエーション別に本題の例文を紹介します。
英文メールの本題の例文
- 挨拶・自己紹介
- 問い合わせ
- 依頼
- お礼
- 謝罪
- スケジュールの確認
挨拶・自己紹介
初めて取引する相手への挨拶のメールは、以下のように記載しましょう。
挨拶・自己紹介のメールの例文
I truly apologize for this sudden e-mail.
(突然のメールとなり、誠に申し訳ございません。)
I am ◯◯ of △△corp. I am here to say hello to Mr.□□.
(私、△△社の○○と申します。□□様にご挨拶に伺いました。)
It will be my pleasure to be a partner whom you can trust.
(信頼のおけるパートナーとしてお付き合いいただけますと幸いです。)
I would like to ask your continuous support.
(引き続き、何卒宜しくお願い致します。)
問い合わせ
問い合わせのメールでは、「何について問い合わせたいのか」を最初に記載します。
問い合わせメールの例文
I'm writing to enquire(※) about~
(〜の問い合わせでメールしました。)
※......アメリカ英語の場合は「inquire」を用いる
I would like some information about~
または
I would appreciate any information about~
(〜について情報をいただきたく思っています。)
依頼
見積書の送付や支払いなど、メールで何かを依頼する場合の例文です。
見積もり依頼のメールの例文
The purpose of this e-mail is to request a quotation for the following items.
(本メールは、以下の品目の見積もりを依頼するものです。)
×××:~~~
○○○:~~~
「The purpose of this e-mail is to~」という書き出しで、メールの目的を簡潔に述べると、相手はすぐに概要を理解できます。
ほかに、「Can you~?」「Please~」などの構文を用いて依頼する書き方もあります。
依頼メールの例文
Can you send me ~?
(~を送っていただけますか?)
Please let us know the current status of the project.
(プロジェクトの現在の状況を教えてください。)
Can we meet to talk about the ~?
(~についてお話しするために、お会いできますか?)
お礼
取引成立や打ち合わせなどに対する感謝の気持ちを伝えたい場合は、「Thank you ○○」から始めましょう。
以下では、取引成立のお礼メールの例文を紹介します。
取引成立へのお礼を伝えるメールの例文
Thank you for taking the time to meet with us.
(お時間をいただき、誠にありがとうございました。)
We are very pleased to have had the opportunity to do business with you.
(貴社と取引をさせていただけることを、大変うれしく存じます。)
謝罪
商品やサービスに対してクレームが入った場合や、相手に迷惑をかけてしまった場合は、真摯に謝罪しましょう。
謝罪の例文
We are extremely sorry for~
または
Please accept my apologies for~
(~について大変申し訳ございません。)
We would like to apologize for any inconvenience caused~
(〜についてご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。)
なお、「ご不便をおかけしすみません。」を意味する「I'm sorry for the inconvenience caused.」という定型文もよく知られていますが、こちらは謝罪のニュアンスが弱い表現です。そのため、お詫びのメールでは使用を控えましょう。
スケジュールの確認
スケジュールを確認したい場合は、いきなり質問するのではなく、確認事項に関する前提を入れましょう。
スケジュール確認のメールの例文
We are planning to have a get-together at our office.
(社内で親睦会を開く予定です。)
Please let us know Mr. ◯◯'s availability on May 20.
(◯◯様の5月20日のご都合をお知らせいただけますでしょうか。)
締めくくり
本題を述べたら、要件の確認や念押しのために締めくくりの言葉を添えます。
締めくくりの例文
I ask for your kind cooperation.
(ご協力のほどよろしくお願いいたします。)
We look forward to your reply.
(ご回答をお待ちしております。)
結び
最後に、結びの言葉(結語)を添えます。宛名と同じく、相手との間柄に応じて使い分けましょう。
一般的には「Regards,」「Yours sincerely,」を用います。相手の名前を知らない場合は「Yours faithfully,」を使います。
なお、結びの言葉の最後には「,」(カンマ)を付け、改行して署名を入れてください。署名には、氏名・役職・会社名・連絡先を入れます。
署名の例文
Ayumi Yamada
Marketing Manager
ABC Company, Inc.
Tel: 03-XXXX-XXXX
Email: ◯◯◯◯@
英文メールのポイント

上記で紹介した例文を参考に、英文でビジネスメールを作成する際は、以下のポイントを押さえてください。
英文メールのポイント
- 視覚的に読みやすいよう配慮する
- 簡潔な内容にまとめる
- 社交のあいさつは不要
- 本題にすぐに入る
- 相手との関係性ごとに表現を使い分ける
- 性別を限定しない表現を用いる
視覚的に読みやすいよう配慮する
メールを受け取った相手が内容をすぐに理解できるよう、視覚的な読みやすさに配慮して文面を作成することが大切です。文章は左寄せで、1行あたり60~70字程度で収まるように改行しましょう。
なお、改行する際は、読みやすい位置で区切るように内容のまとまりを意識してください。
簡潔な内容にまとめる
読みやすいメールを作成するためには、視覚的な読みやすさだけでなく、内容も意識したいところです。一通のメールで伝えることは一つに留めましょう。
一通のメールにいくつものトピックが盛り込まれていると、長文になるため要件が理解しにくくなります。また、後半になるにつれ、件名と一致しない内容になってしまうことも起こり得ます。
英文のビジネスメールでは一通のメールで一つの内容を簡潔にまとめ、複数の事項を伝えたい場合は必要に応じて複数のメールを作成することをおすすめします。
社交のあいさつは不要
日本でビジネスメールを送る際は、一般的に「いつも大変お世話になっております」といった社交のあいさつが用いられます。しかし、英文でビジネスメールを作成する際は、そのようなあいさつは不要です。
本記事で解説したように、初めてメールを送る場合は自分の名前を、返信の場合はメールへのお礼を述べれば問題ありません。
本題にすぐに入る
英文のビジネスメールでは、社交のあいさつが不要なのは上述の通りです。そのうえで、すぐに本題に入りましょう。
メールを受け取る相手のことを思いやり、忙しい状況ですぐに概要を理解できるよう、シンプルでわかりやすい文面を作成することが大切です。
相手との関係性ごとに表現を使い分ける
相手との関係性によって適切な表現が異なる点は、日本語でも英文でも同じです。
初めて連絡を取る方や面識のない方、目上の方などに対してはフォーマルな表現が適していますが、付き合いの長い相手や同僚など、距離の近い方にはカジュアルな表現を使うとよいでしょう。
性別を限定しない表現を用いる
近年は日本においても、従来使われていた「看護婦」が見直され、「看護師」と呼称することが一般的となりました。
英単語にも同様に、男性・女性どちらかの性別を限定する意味を持つものがあります。ビジネスメールにおいては、そのような表現を控え、性別に中立的な表現を用いることを意識しましょう。具体例は以下をご覧ください。
性別に限定しない表現への言い換え
| 意味 | 避けたい表現 | 推奨される表現 |
|---|---|---|
| 経営者 | businessman | business professional |
| 主任 | foreman | supervisor |
| 販売員 | salesman | salesperson |
| 労働者 | workman | worker |
特に欧米では、差別に敏感な傾向があるため、上記を例に「man」など性別を限定する表現が含まれていないかどうかを確認する意識を持ちましょう。
英文のルールと定型文を覚えてビジネスメールに役立てよう
英文メールでは、日本のビジネスメールのように定型文でのあいさつは不要で、結論を簡潔に示す必要があることがわかりました。そのほかにも、細かな表現は定型文を覚えることでやりとりがスムーズに進みます。
英語でビジネスメールをやりとりする際は、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。
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