2025年版、在宅勤務の「本音」を大調査!アンケート結果から見えてきた答えとは?
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完全在宅は24%、完全出社している人は何%?

今回の調査は、JCSに本登録している方を対象にアンケートを行い、男女153名(女性142名、男性11名)に回答いただきました。男女ともに回答者の約65%が「同居家族有り」です。まずは在宅勤務の実態について、アンケート結果を見ていきましょう。
在宅勤務の有無を聞いたところ、「完全在宅」と答えた人の割合は全体の約25%、逆に「完全出社」と答えた人の割合は約35%という結果になりました。回答者の職種で最多(全体の34%)を占めるオフィス事務(英文事務・経理事務)では完全出社が約40%に上りましたが、残りの60%は在宅勤務を含めた働き方をしていることがわかりました。オフィス事務に次いで多い「通訳・翻訳」(全体の31%)では、完全出社が25%にとどまる一方で「完全在宅」が33%、一部在宅を含めると「在宅勤務あり」と回答した人が75%にも上っており、オンライン通訳の需要が増えていることをうかがわせる結果となりました。

理想は在宅勤務or出社?

では、在宅勤務と出社ではどちらを理想とする人が多いのでしょうか?
アンケート結果を見ていくと、「完全出社が理想」と答えた人は、全体のわずか12%でした。回答割合を見ていくと、完全在宅もしくは週2~4回は在宅勤務で働くことを理想としている人が「完全出社」の割合よりも多くなっています。特に「完全在宅」が理想と回答した人は31%と最多の割合でした。

現状の働き方に満足している?

続いて、現状の働き方に満足しているかどうかを聞いたところ、現状に満足度10と答えた人は全体の24.8%。満足度8~10と答えた人は57.5%、7~10まで広げると67.9%にも上っており、働き方の実態と理想のギャップがあるにもかかわらず、満足度は意外と高いことがわかります。

在宅勤務のメリット・デメリットは?

働く人の実態と理想のギャップを埋める鍵ともいえる「在宅勤務」ですが、実際に在宅勤務を経験した人たちは、具体的にどのような点にメリットを感じているのでしょうか?
アンケート結果を見ていくと、在宅勤務のメリットとして最も多かったのは、「通勤のストレス軽減」でした。アンケート回答者のうち「通勤時間が30分以上~1時間以内」の人は全体の46%、「1時間以上」は18%と、合わせて6割以上となります。出勤や退勤のラッシュ時の満員電車に乗らなくて済むことは、大きなストレス軽減につながっていることが考えられます。また、通勤に費やしていた時間を家事や育児、介護などに充てられることも、在宅勤務の大きなメリットです。回答者からは「自身の体調がすぐれない日は満員電車が耐えられず、やむを得ず欠勤していた。」「在宅勤務ができるようになって選択肢が広がって気が楽になった。」「無理のない範囲で働けるのが在宅勤務のメリット」という声も聞かれました。また、女性の社会進出を進めるには、在宅勤務が不可欠という声もありました。確かに、在宅勤務は家事や育児・介護と仕事との両立をしやすいため、ライフステージによっては女性にとって働きやすいと環境と言えるかもしれません。そのほかの回答としては、単に「出社すると電話や来客対応をしなくてはならなかったり、他の社員から話しかけられたりして思うように仕事が進められない」という理由で在宅勤務を選ぶという声も聞かれました。
【在宅勤務の強み】
|
通勤のストレス軽減 |
17% |
|
業務だけに集中できる |
15% |
|
ワークライフバランスの向上(育児・介護など含む) |
16% |
|
対人ストレス軽減 |
6% |
|
睡眠時間の確保ができている |
6% |
|
通勤や対人ストレス |
5% |
|
無駄な会議が減った |
1% |
一方で、在宅勤務のデメリットを指摘する声もありました。在宅時間が増えることによる光熱費の増加や運動不足のほか、同僚と直接コミュニケーションができないことによる孤独感やサポート不足感、褒められたり励まされたりする機会が少ないことによるモチベーションの低下を感じている人も多いようです。
【在宅勤務の弱み】
|
光熱費増加 |
2% |
|
モチベーション低下 |
2% |
|
運動不足 |
2% |
|
コミュニケーション不足 |
1% |
|
孤独感/サポート不足感 |
1% |
|
進捗管理が難しい |
1% |
実はこんなにある!「出社」の強み

続いて、出社にはどのような強みがあるのかを、アンケート結果から見ていきましょう。
「出社していたころは、通勤時間でオンとオフを切り替えていたが、在宅勤務になってうまく切り替えられなくなって、ずるずる働き続けてしまう」という意見もありました。そして、出社勤務のメリットとして「直接同僚や上司とコミュニケーションが取りやすいこと」を挙げる人も多数いました。何かわからないことがあるときもオフィスならすぐに質問できますが、在宅勤務の場合はチャットや電話で連絡をしてから聞くため、疑問の解消に時間がかかってしまうケースもあるでしょう。
【出社勤務の強み】
|
コミュニケーション(上司と同僚)が密にできている |
6% |
|
質問しやすい、フィードバックが早い |
6% |
|
メリハリができる |
5% |
|
他の方の状況がわかりやすい |
3% |
|
(在宅勤務では)オン・オフの切り替えが難しい |
1% |
「在宅勤務中、チームメンバーとのコミュニケーションにどのような課題がありますか?」と聞いたところ、「問題ない」という回答が34%になった反面、「コミュニケーションのタイミングが図りづらい」や「対面なら口頭で簡単に話せるのに、オンラインだと情報の共有など難しい」などの声が寄せられました。
【在宅勤務中チームメンバーとのコミュニケーション課題】
|
問題ない |
34% |
|
情報の共有が難しい |
8% |
|
特になし(在宅勤務なし) |
18% |
|
フィードバック(返信)が遅い |
8% |
|
孤独感を感じる |
3% |
|
他のチームメンバーと連携が取りづらい |
8% |
|
業務の進捗管理が難しい |
4% |
|
評価がしづらい |
3% |
|
コミュニケーションのタイミングが図りづらい |
15% |
また、在宅勤務にメリットを感じている人が多いとは言え、自宅に在宅勤務仕様の設備を十分に整えている人は、まだまだ少数派ではないでしょうか。オフィスに行けば会社が設備として準備したデスクや椅子、PCやデュアルモニターに、利用可能な複合機など 、出社前提で働いていたころには当たり前にあるものとして、気付いていなかったメリットを、再認識している人も多いようです。
在宅勤務、気になる「生産性」は?

メリット・デメリットどちらもある在宅勤務ですが、生産性については、どのように考えている人が多いのでしょうか?
アンケートの回答を見ていくと生産性が「出社時よりも高い」の回答が55%、「出社時と同じ(変わらない)」が54%、「出社時よりも低い」が9%と、出社時に比べて在宅勤務によって生産性が落ちていると感じている人は少数派であることがわかりました。通勤不要で対人ストレスが少なく、ワークライフバランスもとりやすく、生産性も出社時と比べて変わらないのであれば、多少のデメリットがあったとしても、在宅勤務を希望する人が多くなるのは当然の結果なのかもしれません。

在宅勤務と出社、どちらを選ぶべき?

続いて「求職活動時、在宅勤務の条件を重視するかどうか?」を聞いたところ、「在宅勤務(一部のみを含む)必須」を条件に選ぶと回答した人は53%と、全体の半数以上に上りました。一方、「在宅勤務を希望しない」と回答した人はわずか3%。今の時代、求職時の条件に「在宅勤務可能」であることは、求職者にとって非常に魅力的な条件であると言えそうです。ただし、先ほど述べたとおり、在宅勤務にもメリットだけでなくデメリットもあるので、人によっては、「在宅勤務が合わなかった」ということも考えられます。また、出社勤務で問題はないと思っていた人もライフステージや健康状態の変化によって「やはり、在宅勤務をしたい」と希望するようになる可能性も考えられます。初めから「絶対に在宅勤務」「出社勤務じゃないとダメ」などと決めつけず、「状況に応じて働き方を変えよう」くらいの柔軟な姿勢で臨むほうが就職先の間口が広がるでしょう。企業側も「在宅勤務のみ」「出社勤務のみ」と条件を固めず、ある程度は個々の社員の事情に合わせて柔軟に働き方を選べる・変えられる体制を整えておくことが、より多様性に富んだ人材の確保につながりやすいでしょう。

より自由に快適に働き続けるには?

アンケートではこれからの働き方について、次のような意見も聞かれました。
「これからは例えば『フルフレックス』など、もっと自由な働き方を増やした方がいい
「地方に住む両親の介護や同居が必要になる可能性を考えると、在宅勤務できる環境を選択できる職場で働きたい」
「勤務地を気にせず、仕事を選べるようになったら有り難い」
「女性がフルで働く時代に、在宅勤務は必要不可欠」
「通勤ラッシュを避けられるように、フレックスができる環境で働きたい。家庭の事情や自身の健康状態に合わせて、在宅勤務と出社勤務を柔軟に選べる選択肢が欲しい」
「在宅勤務が増えてITリテラシーが必要になった。ITリテラシーを強みにできる人とそうでない人の格差が広がっていきそう」
これらの声から読み取れるのは、出社勤務・在宅勤務に関わらず、「より自由に柔軟に働きたい」という願いです。この願いを実現するためには、自分自身の働き方を決めつけないこと。ライフステージや家庭の事情の変化で現在と同じ働き方ができなくなることを想定して、求職の段階では「絶対に出社勤務がいい」、「絶対に在宅勤務でなくては無理」と決めつけず、状況に応じてどちらでも選べる職場を探してみることをお勧めします。また、「出勤・在宅勤務どちらでもいいので働き続けてほしい」と企業から望まれる人材となれるように、実力を磨くことも大切です。どんな働き方でも必要とされる人材、活躍できる人材を目指してコツコツと努力を続けましょう。
まとめ
アンケートによると在宅勤務の有無を聞いたところ、「完全在宅」と答えた人の割合は全体の約24%、逆に「完全出社」と答えた人の割合は約35%という結果になった。
在宅勤務には「通勤による時間的なロスやストレスがなくなる」、「育児や介護と仕事を両立しやすい」というメリットがある反面「仕事仲間やクライアントとコミュニケーションをとるのが難しい」、「自宅の光熱費がかさむ」、「オンとオフの切り替えが難しい」といったデメリットもある。
在宅勤務が適しているかどうかは、ライフステージに応じて変化するので、求職時に「絶対に在宅勤務が良い」、「出社勤務はできない」などと決めつけてしまわずに、将来的な働き方の変化を見据えて、広い視野で職探しをすることが大切だ。
理想はライフステージなどの変化に合わせて、「選べる」状態。将来的に今と違う働き方を選ぶことになっても、「在宅勤務でも出社勤務でもいいので、働き続けてほしい」と企業から強く必要とされる人材となることを目指し、実力を身に付け、実績を積んで信頼を高めよう。
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